<第七十三回:問題と解答>
[出題日:2002.10.28(月)  解答発表日:2002.11.1(金)]

[問題]
 当社では先日、創立15周年記念パーティーを催しました。出席者は取引先80名及び従業員20名の合計100名で、その費用は1000万円かかりました。なお、取引先からは合わせて50万円のご祝儀をいただきました。この件についての経理は以下のどれが正しいでしょうか?
@総額の1000万円を出席者の人数比で按分し、交際費800万円・福利厚生費200万円とし、ご祝儀50万円は雑収入とする。
A上記@と同様人数按分の上、ご祝儀は取引先からいただいたので交際費から控除し、交際費750万円・福利厚生費200万円とする。
B総額1000万円を交際費とし、ご祝儀50万円は雑収入とする。
                <出題者:マレー獏>

[正解]B
 税法上の交際費とは「交際費・接待費・機密費・その他の費用で法人がその得意先・仕入先・その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答などのために支出するもの」をいいます。従業員は「その他事業に関係のある者」に含まれるのでパーティーに従業員が参加していても、その部分を交際費から除くことは出来ません(措法61のC3)。ただし、創立記念日等の社内行事で従業員におおむね一律に社内において供与される通常の飲食に要する費用であるという条件に該当する場合に限り福利厚生費とできます(措通61のC1-10)。 ご祝儀は全額雑収入として計上しなければなりません。