須田邦裕の「今月の一押し!!」
2003.07.09  今回の一押しは「ヒンデンブルク号」だあ!

 毎年のことながら、梅雨はいやですねえ。今年は例年に比べて降雨量は少ないんだそうですが、それでもはっきりしない天気が続くと気が滅入ります。天気予報は欠かさず見ていますが、その中でも特に気になるのは週末の天気です。だって土曜日にはゴルフがあるんだもん。特にここのところは、東京だけでなく北海道の天気もヒジョーに気になっておりました。だって新井くんと岩崎くんと遊ぶ「おどろき北海道ゴルフ」があるんだもん。

 というわけで今年も一泊二日の格安北海道ゴルフツアーに行ってしまいました。とはいうものの、その中身は行ったゴルフ場が違うくらいで、やっていることは昨年とほとんど変わりありません。昨年の今頃にもそのお話はしましたので、今回は「桂ゴルフ倶楽部もいいがニドムクラシックは素晴らしいコースだ。また行きたい」のコメントと写真を少しご紹介するにとどめて、話題を変えたいと思います。

    

 さて、飛行機に乗られたことのある方ならどなたでも、あの狭い機内を如何に過ごすかに腐心された経験がおありだと思います。そんなとき、座席のポケットにそれとなく置かれている通信販売の雑誌って結構役に立ちますよね。私も、普段は通信販売をあまり利用することはないのですが、なぜか旅行のときには一生懸命見てしまいます。
 今回の北海道旅行でも、新井くんと岩崎くんに囲まれて「JALSHOP」なる通販雑誌をペラペラとめくっていたら、いやまずい、見てはいけないものを見てしまいました。それは『タカラ室内用ラジコン飛行船スカイシップ「ヒンデンブルク号」』です。ツェッペリン号と並ぶドイツの巨大飛行船、ヒンデンブルク号。謎の爆発事故により一瞬にして炎に包まれてしまったヒンデンブルク号。やばい。いろいろな映像が頭に浮かんでくる。

 なになに。ラジコンで飛ぶ飛行船か、ふむふむ。昔からラジコンの飛行機とか船に憧れてたけど、子供の頃には高くてついに一度も買ってもらえなかったなあ。3chプロポ使用で実機同様の操作ができる?うーん、いい感じだ。左右のプロペラは独立して正転・逆転する?おお、かっこいい。欲しいなあ。そんな余裕ウチにはないでしょ?それじゃまるで「ほのぼのレイク」のコマーシャルだ。そうじゃなくて「どうするアイフル」のチワワに魅入られてしまったオトーサン状態だ。買っちゃおうかなあ、でも何かの役に立つというわけでもないしなあ。ま、とりあえずこの雑誌もらって帰ろーっと。

 というわけで最終決断をするわけでもなくカバンの中に通販雑誌を放り込んで、そのままゴルフに突入したのでありますが、東京に帰ってきて再び雑誌を手にしたら、何とインターネットで買えると書いてあるじゃあーりませんか。インターネットって便利でいいんだけど、面倒くさくないがために、ついつい買わなくて済むモノにまで手が出てしまうのがいけないってIT革命のせいにしてはいけませんが、そのままJalshopのホームページにアクセスして、すぐに「買い物かごに入れる」ボタンをクリックしてしまいました。そして待つこと数日。

 仕事モードに復帰して決算書類などジャカジャカ作っていたら、「所長、なんかでかい箱が届きましたよ−」と従業員Nくんのニヤニヤ声。ふと入り口の方を見ると、うわ、確かに巨大な段ボール箱がそそり立っている。しかもその側面には「ヒンデンブルク号ヘリウムガスパック」と、これまた大きな文字が印刷されている。なんだこりゃ。俺はこんなでかいモノ頼んだ覚えないぞ、と一瞬混乱しましたが、すぐに疑問氷解。中にはヘリウムガスが何と100リットルも圧縮されずに入っているのです。あたしゃカセットコンロのガスボンベみたいなのを勝手に想像していたのに、おもちゃ買ったことが事務所のみんなにバレてしまいました。ま、いっかぁ。

 その週末、家でヒンデンブルク号を作りましたよ。ヘリウムガスをポンプで注入するときにはちょっと緊張しましたが、製作時間は1時間弱、結構簡単に仕上がりました。そして見よこの勇姿!想像以上によくできています。というか、かなり完成度が高い。見方によってはただのガス風船という意見がないわけではありませんが、そんなことはありません。まず機体の印刷がかなり美しい。本物に比べるとかなりファットですが、それはそれでなかなかいいバランス。そして特筆すべきはプロペラのシステムです。
 ガス風船に完成済みのユニットを両面テープで貼り付けるだけなのですが、左右それぞれのプロペラが独立していて、コントローラを操作するとブォーンという音を発して機体を推進する。プロペラ自体の向きをラジコン操作で上下にほぼ180度変えることができますので、機体の上昇、下降も自由自在。いやーよく出来てる。ふわふわした物体が風の力だけで飛ぶので、操作はなかなか難しいのですが、それがまた面白い。エアコンを止めて、窓を閉めて、汗かきながらコントローラを持って、さまよい飛ぶ飛行船のあとを家中追いかけてしまいました。そんなわけで今月の一押しは「ヒンデンブルク号」でした。ギター練習して、ピアノ弾いて、飛行船の操縦して。最近夜が忙しくって寝る暇ねーよ…

     


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