須田邦裕の「今月の一押し!!」
2003.05.28  今回の一押しは「北海道の木」だあ!

 美瑛(びえい)町ってご存じですか。正しくは北海道上川郡美瑛町。北を旭川、南を富良野に囲まれた北海道のど真ん中に位置する美しい町です。私、先日この町を訪れてきましたので今回はそのお話を少しさせて頂きます。

 さて北海道と言えば、昨年も室蘭近くのチキウ岬というところに行ったお話をしましたが、今年は二日間で札幌、小樽、余市、富良野、美瑛あたりを走り回ってきました。お、今年は行動範囲がかなり広い!それもそのはず、なんと中古ヴィッツという素晴らしい武器を手に入れてしまったからであります。いや、別に旅行のためにゲットしたわけではなく、スネの辺りがなんかカリカリ音がするなあと思ったら北海道在住の娘にかじられていただけの話なんですが。でもそのお陰で、娘も知らない間にかなりの運転技術を身につけ、交代で運転しながらあちこちへ連れて行ってもらいました。そのすべてをご紹介するととても一回では終わりませんので、今回はテーマを「木」にしぼってみたいと思います。

 まず最初は、札幌市と江別市にまたがる広大な自然休養林「昭和の森野幌(のっぽろ)」。一言で言えば公園ですが、東京育ちの私たちが頭に浮かべる公園とはスケールの大きさが違います。公園の中にいくつもあるハイキングコースの中から一つを選んで二時間ほど歩いたのですが、地図を見たらそれでも全体の一割程度。これを完全制覇するには一週間くらい滞在しないと間に合いそうもありません。巨大な樹木がびっしり生える鬱蒼とした森の中を歩いていくと、身も心も森の香りで包まれ、太古の昔に帰ったような不思議な気持ちになります。大きな池が突然現れたり、水芭蕉の群生があったりと変化に富んだ素晴らしい一時でした。言葉で説明してもなかなかイメージが伝わりませんので、まずはワンショット。こんな感じです。

   

 続いては、木ではなく草ですが、タンポポ畑。イメージはこんな感じ。このような景色は、北海道では至る所で目に入ります。春らしいですねえ。あたり一面真っ黄色で春の訪れを実感させてくれる素敵な景色です。

                                

 お次は、いよいよやって参りました美瑛町の「セブンスターの木」です。冒頭でも触れましたが、美瑛と富良野は隣り合わせの町。富良野といえばラベンダー畑で有名ですから昔から一度行ってみたかったのですが、残念ながらラベンダーの最盛期は七月とのことで、今回はほとんど通過状態。それでも微妙なうねりを持った美しい畑が続く丘陵というか台地というか不思議な形の山々を眺めていると、ラベンダー真っ盛りのポスター写真が脳裏に浮かんで富良野って雄大でいいところだなぁと思いました。
 そんな富良野の町を北上していくと、ほんの少し走ったところで「セブンスターの木」という大木に出会いました。タバコの木かと思いましたが、タバコの宣伝に使われた場所らしい。私の記憶にはありませんが、確かにCMに登場するくらい美しい眺めです。現物はこんな感じ。

   

 そしてそのすぐ近くには「ケンとメリーの木」というのもあって、これもかつて日産スカイラインのケンメリシリーズのCMに使われた場所のようです。広大な農地に巨大なポプラの木が一本だけ生育している様子は、とてもダイナミックで、でもなぜか悲しくなる素晴らしい風景でした。写真はこんな感じ。きれいでしょ?

                                 

 このように相変わらず素晴らしい北海道の自然ですが、最後に人間が作った不思議な造形をご覧に入れましょう。地元の方には何でもないものでしょうが、東京から来た私にはすごく謎めいたものに見えました。それはこんな感じです。

   

 何だかわかりますか?道路の端からにょきっと生えた下向きの矢印が延々と続く不思議な光景。恐らく何万本、何十万本という矢印が一日中道路を指しているのです。何だか宝物が埋まっているみたい。しばらく前に、ウルフルズのメンバーが頭に大きな矢印を付けてブルブル震わせる化粧品のCMが流れていましたが、私はあれを思いだしてしまいました。本当のところはよく分かりませんが、これはどうも降雪時の道路境界の標識のようです。北海道ってこんなものをつけなければどこまでが道路だか分からなくなってしまうくらい雪が深いところだったんですねぇ。暖かい季節には想像もつかないですが、やはり雪国の自然はかなり過酷なようです。
 いつか、この標識を頼りに一面真っ白な雪道を走ってみたいものです。そんなわけで今月の一押しは「北海道の木」でした。また行きたいなぁ。もしかしたら来月も行っちゃうかも。おどろき北海道ゴルフのシーズンだし。むふ。
 娘よ、また遊ぼうねーーーー。   



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