須田邦裕の「今月の一押し!!」
2004.05.16  今回の一押しは「ネットサーチ」だあ!

 先日、素敵なジャズのコンサートを聴く機会に恵まれました。そのときのベーシスト(コントラバスという大型の楽器を演奏する人)が山口雄三さんという方で、恐らくその世界では高名な方なのでしょうが、私はその時点では存じ上げませんでした。
 しかし最近は、分からないことがあるとすぐにインターネットで検索する習慣になっており、またこれが大変便利なもので、とにかく何かのキーワードを入力してマウスをクリックすると、それに関連するデータがジャカジャカ出てきます。

 今回も「山口雄三」というお名前を入力して何気なくサーチしてみたのですが、そしたらあなた、何とも不思議なことになったのですよ。

●山口雄三→関取。若ノ里雄三。本名、山口雄三。小兵で多彩な技を繰り出す取り口。27歳の若さで廃業した後は世話人に転向した。 
●山口雄三→東邦薬品株式会社の子会社、山口東邦株式会社の代表取締役社長。本店所在地、茨城県土浦市真鍋二丁目2番27号。 
●山口雄三→著者。書名、地方短大図書館に思う(シリーズ司書館長は語る 第13回)
●山口雄三→ベーシスト。1952年10月13日生、東京出身。学生の頃より都内ジャズクラブ、キャバレーなどで演奏。
●山口雄三→合併協議会、2号委員。加美町議会議長。
●山口雄三→プロゴルファー
●山口雄三→出前講義のリスト。鳥人間コンテスト優勝を目指して(人力滑空機の自作と飛行)。担当教員、東亜大学教授 山口雄三。
●山口雄三→日本耳鼻咽喉科学会地方別全正会員。
●山口雄三→第13回オリーブトライアスロン国際大会併催'97日本学生トライアスロン選手権。関西・中国・四国ブロック大会119位入賞。大阪府出身。

 うーん、まだまだあるぞ。全国の山口雄三さんには申し訳ないのですが、これらはすべてインターネットに公開されている情報ですので、悪しからずご了承下さい。
 しかし、それにしても…。
 お相撲さんから始まって、大学教授、企業経営者、音楽家、医師と、なんとまあバラエティに富んでいること。山口雄三さんは、日本中のありとあらゆるところで活躍されているのですねえ。

 そういう私も、須田邦裕なんて名前は滅多にないからまあ大丈夫だろう、なんて何が大丈夫なんだかよく分かりませんが、軽い気持ちで検索してみたら…えーっまじかよ!?!?いるじゃん、同姓同名が。
●ここに幸ありオフィシャルウェブサイト
  氏名:須田邦裕 職業: 俳優志望 年齢:24歳、福岡県の沖に浮かぶ人口がたった200人の姫島出身
●諏訪湖マラソン総合順位データ
  氏名:須田邦裕 総合順位:3404 ゼッケン:5038(千葉県) タイム:2時間04分24秒
●第48回東海高校総合体育大会(サッカー競技)【 準 々 決 勝 】
  14 出場者 須田邦裕 得点なし。
●日本林学会東北支部会誌書誌事項
  2874 著者:須田邦裕 タイトル:ギョウジャニンニクの組織培養による増殖

 がーん。しょっく。少なくとも4人はいる(汗)。敵は気がついているのだろうか。何とかしなければ…って別に何とかする必要はないわけですが、でも何となく狼狽する。私も物書きですが、まさか同姓同名の人が行者ニンニクについて研究発表してるなんて夢にも思わなかった。

 いやー、ほんとに驚きました。話は全然違いますが、昔、自分が気に入って買ったセーターを着て出かけたら、向こうから同じセーターを着た奴が来てすごくブルーになったことがあります。皆さんにもそういう経験あるでしょ?日本人は他人と同じことを好むなどと言われますが、あまり同じすぎても気分がよろしくない。まして同姓同名の人が近くにいたら結構気まずいんじゃないですかねえ。私には若い女の子がヴィトンのバッグを欲しがる気持ちが今ひとつ理解できません。
 
 それにしても、このように見ていると、名前って一体何なんだ?という疑問がふつふつと沸いてきます。私の「邦裕」という名前は、母親によれば、近くの神社に行って神主さんに相談したら名前を三つ出してきたのでその中から選んだ、とのこと。なんかいい加減だなー、かあちゃん頼むよ。赤、青、黄色みたいじゃないの。ほんと適当ですね。もしかしたら邦助だったかもしれないし、邦兵衛になっていたのかもしれません。
 まあ名前というのは、それを付ける親はいろいろと思い入れをするわけですが、つまるところ一つの記号に過ぎません。全国のお父さんお母さん、どうせどこかに同姓同名の人がいるんですから、あまり凝りすぎない方がいいですよー。

 今回はしょうもないお話をしてしまいましたが、それにしてもインターネットで検索してみると意外な発見があって結構楽しいですね。そんなわけで今月の一押しは「ネットサーチ」でした。あぁ、これを読んだあなたが早速自分の名前を検索している姿が目に浮かぶ。絶対やらない?いーや、そんなことはない。やるに決まってる。ほーら、やるぞ……

 


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