須田邦裕の「今月の一押し!!」
2002.06.17  今回の一押しは「おどろき北海道ゴルフ」だあ!
 六月。梅雨入りですね。一年を通じて一番鬱陶しい季節が、また今年もやってきてしまいました。雨がしとしと降ると、何というか気分が滅入りますよね。男の場合、雨でスラックスの線が消えて袴のようになると、もうそれだけで気分がだらけます。それに加えて蒸し暑くて汗でワイシャツがぐしょぐしょになったりすると、もうどうにでもなれって感じ。「ちきしょー!スーツのままシャワー浴びてやるう」なんて誰に当たり散らすこともできないことは分かっているけど、ついつい愚痴を言いたくなってしまうんですよ。

 さてそんな憂鬱な季節ですが、日本にも梅雨のない地方があるんですねえ。それはどこ?いやーん知ってるくせに。北海道に決まってるでしょう。えーあんた先月札幌の娘のところに行ったんじゃないの?いいじゃないの細かいことは。まさかまた北海道に行ったなんて言うんじゃないでしょうね。あーそうですよそうですよ行きましたよ。なんて一人芝居をしてもしょうがないですが、いやすみません。ごめんなさい。行ってしまいました。そこで今回は北海道シリーズ第二弾!おどろき北海道ゴルフのお話を申し上げます。

 さて、コトの起こりは数ヶ月前のゴルフ場での昼食時に遡ります。その日も、前々回ご登場いただいた新井さんとそれからやはり当初からのゴルフ仲間の岩崎さんと、三人で午前中のスコアの反省をしながらビールを酌み交わしておりました。そのとき誰が言ったか「梅雨の頃には雨が降らないところでゴルフやりたいよねえ」という話になりました。誰が言ったかって実は覚えていますが、何だか責任を押しつけるようでもいかんので、そこはぼかしておきましょう。新井さんです。そこで新井さんを隊長とし、仕事面で一番几帳面な岩崎さんを公平な民主主義の2対1の多数決で事務局長に選出し、めでたく北海道ゴルフツアーの企画がスタートしたのであります。

 企画は順調に進み、その人選が実に的確であったことを裏付けるように岩崎事務局長は日本通運が主催する「おどろき北海道ゴルフ」というパック旅行をササッと見つけだし、その次にゴルフ場で昼飯を食べているときにそのパンフレットをササッと出してきてくれたのです。それがすごいんですねえ。まずそのタイトル。「おどろき北海道ゴルフ」ってなんかおどろおどろしいですよねえ。ボールを打ったら突然爆発したり、カップの中からヘビが出てきたり、泊まった旅館ではお化けが出たりするんじゃないかなあなんて気がしません?いや、そうじゃないんです。何がおどろきってその値段なんですねえ。安いんですよ。ほんとに。

 旅行は一泊二日です。そして一日目も二日目もゴルフをします。ゴルフをしない方からすればそれしか能がないのか!と言われそうですが、それしか能がないんです。話がそれましたが、羽田から千歳までの往復の飛行機代、初日のホテルの宿泊費、二日目の朝食代、ゴルフ場とコースの間の送迎費、それにもちろん二日間のプレー代、さらに別便でのゴルフバッグの往復宅急便代、それらがぜーーーーーーんぶ入って、な、なんと、4万円ですよ。たったの。やっすう。五月に行ったときは、往復の航空運賃だけで割引を使っても4万円近かったのに。一体どうなってるのお?って感じですね。

 「おう、支配人」「これはこれは日通の山本さん、いつもお世話になります」「最近客の入りはどうよ?」「いやー不景気でさっぱりですよ」「そうか、じゃ客呼んでやる」「まじすか。助かるなあ」「で、いくら?」「ビジターお一人様18,000円ですが」「分かってるよ定価は」「は?」「は、じゃなくて、18,000円をいくらにするんだっつうの」「いつも厳しいなあ。それじゃ15,000円にしますよ」「ねぼけんじゃないの。客が来なきゃ話にならないでしょ。1万取って5千円で3人入れてやってくれ」「ひえー殺生な」なんて会話は多分ないでしょうが、とにかく私が払った4万円が、ゴルフコースと航空会社とホテルとバス会社と宅急便屋さんとの間でうまい具合に配分され、どこに行っても皆さん笑顔で迎えてくれて、とても楽しい旅となりました。

 安い旅行だとどこかで手抜きされるんじゃないかと疑いたくなりますが、今回は本当にそれがありませんでした。象徴的なのがコースとホテルの間の送迎です。初日の夕方、プレーを終えてゴルフ場のフロントで待っていたら大型バスが入ってきました。50人乗りです。早速乗り込んで他のお客がくるのを待っていたら、運転手さんがニコニコしながら「お客さんは3人だけですよー」と言うじゃありませんか。まじかよ。ちょっと可哀想になりましたが、当方構わず運転手さんに記念写真のシャッターは押してもらうわ、岩崎さんは「札幌の時計台見たことないんで回ってくれませんか」なんて言うわ、もう貸し切りタクシー状態です。やさしい運転手さんで、なんと大型バスが送迎ルートを少し変えて時計台前を通ってくれました。すっげー。これで4万円?大型バスをチャーターして苫小牧から札幌まで3人貸し切りで行ったら、それだけで4,5万円かかるんじゃないの?宿は札幌のど真ん中の一流ホテル、朝食バイキングは最高においしい、ほんとに言うことなしでした。

 さて肝心のゴルフですが、さすが北海道ですねえ。曇りがちだったせいか、日射しはやわらかく、吹く風は少しヒンヤリとしてとっても爽やか。三井観光苫小牧ゴルフコースはフェアウェイも練習場もとても広々としていて、心の底からのびのびとプレーできました。東京は雨かよー。こっちはゴルフ日和だよー。ざまーーーみろーーーーーーー。なんて言っちゃいけませんね。スコアですか?あなたも細かいことを気にする人ですねえ。ベストハーフは44点とだけ申し上げておきましょう。むひひ。そんなわけで今月の一押しは「おどろき北海道ゴルフ」でした。ほんとクセになりそう。事務所のみんな、ごめんね。だけどまた行っちゃうよーー。
  
    

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