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□□今週の一言□□
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10月に入りました。10月といえば秋、芸術の秋です。たまにはコンサートや美術館に足を運んで気分転換を図りませんか。たとえば今月18日からは東京都美術館で「大英博物館の至宝展」が開催されます。行ってみたいですねえ。でもなあ、大混雑で人の頭しか見えなかったりして…。だめです、そのマイナス思考がいけないのです。戦わなきゃ現実と!まずは行動を起こしましょう。
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□□今週の税務豆知識□□
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前回、交際費の取り扱いについてお話ししましたが、今回はその続きを少し。
@ 交際費という言葉からイメージする代表的な支出は、飲食代、ゴルフ代、慶弔費などですよね。ところでゴルフに10万円、往復の高速代に1万円かかった場合、皆さんはどのように経理されていますか。高速代の1万円を交通費勘定に計上していませんか?税務署の指導はそうではありませんのでご注意下さい。というのは、接待に要した費用はすべて交際費なのだからゴルフ場に行くための高速代も交際費だというのです。それなら走行距離に見合うガソリン代も交際費に振り替えるのが正しいという理屈になるわけですが、そこまでの追求はしないようです。理論があるようなないような話で、私はこの取り扱いに必ずしも納得しているわけではないのですが、事実認定に関する議論ですから、まあ仕方がないのかもしれません。
A 接待飲食代が交際費だといえば、その相手は取引先などの「お客様」を連想しますよね。ところが社内の人間だけで飲み食いしても交際費になるケースがあるのをご存じですか。税務の通達では、支出の相手方の範囲として「得意先、仕入先その他事業に関係のある者」とし、役員や従業員、株主などもこれに含めると規定しています。したがって、たとえば役員だけで慰労会を行ったときの飲食代はもちろんのこと、社内忘年会などの費用でも不相当に高額な支出であれば交際費に認定されることがありますので注意が必要です。
B 社外の人に対する香典や祝い金は言うまでもなく交際費ですが、従業員が退職して会社と無関係になった後に、その元従業員に対して支出する慶弔費等は、不相当な金額でなければ福利厚生費処理でよいこととされています。
一口に交際費と言っても、その範囲の判定はなかなか難しいようです。迷ったときは事務所までお問い合わせ下さいね。
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□□あれやこれや一口コラム□□
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[健康保険証あれやこれや]
近く東京都の健康保険証がプラスチックカードに変わることご存知でしたか?といっても、とりあえずは材質がプラスチックに変わるだけでデータが記録されるようなものではないようです。
しかし、熊本県八代市ははるかに進んでいて、プラスチックカードにICチップを埋め込んだICカードでできた健康保険証を既に導入しているそうです。それも一家に1枚ではなく、ひとりにつき1枚が配布されていて、市の医療機関にはICカードを扱えるパソコンが設置されており、患者が持ってくるカードタイプの健康保険証から患者の基本情報などを電子的に読み取ることができるそうです。現在のところ、八代市以外の医療機関には読み取りの設備がないので、カードの表面に従来どおりの必要な情報が記載され、市外でも使用できるようになっているということです。
当分の間、従来通りの紙の被保険証も認められていて、健康保険証をカード化する移行時期は保険事業の経営主体である各保険者(市区町村や健康保険組合)に委ねられているようですが、カードの仕様が全国的に統一され、どこの病院や診療所でも健康保険証が電子的に扱えるようになるのは、さほど遠い将来ではなさそうです。
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□□今週の税金クイズ□□ 正解は次回発表しますねー。
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[問題]
岩崎商事鰍ナは、福利厚生費勘定に次の支出を計上しています。その処理に問題はないでしょうか。
@ 役員だけが参加したゴルフ旅行費用 30万円
A 社長がその家族と行った温泉旅行費用 20万円
B 業績のよかった社員に支給した商品券代 10万円
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□□先週の税金クイズの解答発表!□□
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[問題]
サラリーマンの田中さんは2年前に200万円で購入した自家用車を下取りに出し、150万円で買い取ってもらうことができました。
今回差引き50万円の損となりますが、この50万円については、
@ 確定申告で給料の収入から控除して、税金の還付を受けることができる
A 特に有利な扱いを受けることはできない
B 同じ年に土地や建物を売却しており、なおかつ売却益が出た場合にその利益と相殺して確定申告することができる
[正解]A
自家用車は家具などと同様に生活用動産であるため、売却による利益は非課税となります(ただし趣味で所有するような高級車などは例外です)。その見返りに損が生じた場合には、その損失額は他の所得と相殺できないことになっています。利益が非課税で、さらに損失を他の所得と相殺できるとなると有利になりすぎるためです。
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☆今週号の編集責任者は 須田邦裕 & 須田雅代 でした。
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