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  須田会計事務所メールマガジン      000082   2004.05.10発行
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 □□今週の一言□□
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おはようございます。連休明けでいまいち調子が出ない方も多いのでは? 今は一年でもっともすがすがしい季節です。いつもより少し早起きして、駅までの道を新緑を眺めつつゆっくり歩いてみてはいかがでしょうか?

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 □□今週の税務豆知識□□
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<ストックオプションと税負担>
最近、新聞などにストックオプション裁判を取り上げた記事がよく出るようになりました。というのも、このストックオプションにより得た利益にかかる税金の計算方法について国税庁と納税者の見解の相違が増えたためです。
ストックオプションとは、ご存じの方も多いと思いますが株を一定の金額で購入できる権利のことです。例えば時価200円の株を100円で購入できる権利を得た場合には、100円の経済的利益が発生するわけですが、一定の場合を除いてこの利益に税金がかかります。従来は海外親会社から与えられたストックオプションの行使による利益は一時所得として申告して問題なかったのですが、近年、一時所得より税負担の重い給与所得とする見解に変わってきています。
見解が変わってきた原因は、平成9年の商法改正で日本の法人が自社の役員や従業員にストックオプションを与えることができるようになったことにあります。この自社株のストックオプション行使による利益は給与所得として課税される反面、海外親会社株のストックオプション行使による利益は従来の見解では一時所得であり税負担に不公平を生ずることとなりました。そこで海外親会社株の場合も自社株の場合と同じく給与所得とする、という見解に変わったようです。
ここで問題となるのは、所得税法上の給与所得に海外親会社株のストックオプション行使による利益が含まれるかどうか?ということです。海外親会社とは直接の雇用関係はないのに、海外親会社から受ける経済的利益が給与であるとする見解には多少疑問のあるところです。税法上は白とも黒ともできないいわゆるグレーゾーンの問題であり、裁判の判決が今後の国税庁の判断に大きく影響しそうです。

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 □□あれやこれや一口コラム□□
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<名前をつける>
 最近私の周りは出産ラッシュなのですが、みんな名付けには相当凝っているようです。この漢字でこう読ませるのか、なんていうものもあります。
 名前に使える漢字は「人名用漢字」と「人名に使ってよい常用漢字」のみというように規制があります。例えば一見良さそうな「燕」という字にはあまり良くない意味合いもあるので(若いツバメ、のような)使えない一方、「悪」や「魔」は使ってもよい漢字になっています。まあ使う人はまずいないと思いますし、実際受理されなかったケースもありましたよね。市販されている名付けの本にも人名に使えない漢字が載っていることがあるそうですので注意が必要です。せっかく考えた漢字が使えなかったということがないように事前に役所などに問い合わせてみるのが確実なようです。法務省のホームページの「戸籍統一文字情報」でも使用の可否を検索することができます。
 漢字に規制がある一方、読み方はなんでもいいのだそうです。例えば「海」で「まりん」とか。読み方のほうが親の腕のふるいどころ、なのでしょうか、最近の子供の名前は読み方が難しいですよね。個人的には、あまり読み方が難しくては生活に支障があるのでは、なんて思ってしまいますが。

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 □□今週の税金クイズ□□  正解は次回発表しますねー。
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[問題]
Y株式会社は従業員を被保険者とする生命保険契約(養老保険)を結びました。契約上、死亡保険金は従業員の遺族が、生存保険金は法人が受け取ることになっています。この場合、Y株式会社が支払う保険料の税務上の取り扱いとして正しいのは次のうちどれでしょう?
@保険料の全額を資産計上
A保険料の全額を経費計上
B保険料の半額を資産計上、残り半額を経費計上

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 □□先週の税金クイズの解答発表!□□  
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[問題]
F株式会社は、会社で使用するCD−ROM版の百科事典1枚を32万円(税込)で購入しました。この場合の会計処理として正しいものは次のうちどれでしょう?
 ちなみにこのCD−ROMは百科事典全20巻が収容されているものです。
@ソフトウェアに該当し5年で償却しなければならない
A有形固定資産に該当し法定耐用年数で償却しなければならない
B二十巻が1枚のCD−ROMに収容されているだけなので図書研究費として経費に落とすことができる

[正解]A
 有形固定資産(器具備品)として法定耐用年数(5年)で償却しなければなりません。 
 どんなに1巻あたり10万円未満のものでも購入したCD−ROMは1枚なので1枚あたりの値段で判断します。
 また@については、ソフトウェアの定義が「コンピュータを機能させるように指令を組み合わせて表現したプログラム等」であるため、本問のような単に情報を得るためだけのCD−ROMはこれに該当しません。

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☆今週号の編集責任者は 小峰崇志 & 泉麻里子  でした。
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