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□□今週の一言□□
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おはようございます。新年度に入って実質三週目。新入生諸君もそろそろ仕事になれてきた頃かな?「五月病」なんてことにならないように、今週も気持ちを引き締めて頑張ろうねー!
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□□税務豆知識□□
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商法の改正論議がいよいよ具体化し、平成18年からは改正会社法が施行されることになりそうです。
その詳細については改めてお伝えしていきたいと思いますが、新しい制度では、有限会社が廃止となって株式会社に一本化される、最低資本金の制度がなくなり資本金が1円でも会社を設立できる、役員の人数制限が緩和されるなど、従来に比べて「株式会社」を簡単に設立できることになりそうです。会社を作りたいとお考えの方には朗報ですが、それでは会社組織にすると節税になるのでしょうか。今回はこの点について考えてみたいと思います。
@税率の違い
現行の法人税は、一般的な中小会社であれば、年間の利益が800万円までの部分に対しては22%の税率が適用されています(800万円を超える部分には30%)。これに対して所得税の税率は、年間の所得金額の大きさに応じて、10%、20%、30%、37%の四段階になっています。
この場合、30%の税率が適用されるのは課税所得金額が900万円を超える部分からとなっていますので、年間の利益が900万円に満たない程度であれば、税率に限定して言えば所得税の方が安い、ということになります。つまりごく大雑把に言えば、1千万円以上儲かるようになったら、会社のほうが得かも、というわけです。
A給与所得控除
しかし問題は税率の比較だけで収まりません。というのは、たとえば個人で事業所得を得ている人がそのビジネスをそっくり法人化した場合、会社からは社長として給料をもらうことになるわけですが、もし会社の利益と同額の役員報酬を取れば、会社は利益がゼロとなって法人税はかかりません。そして社長個人は、従来の事業所得が給与所得になるわけですが、給与所得にはその収入金額に応じて「給与所得控除額」という控除を差し引くことができます。
今までなかった控除が認められるのですから、その節税効果は馬鹿になりません。給与年収の大きさにもよりますが、たとえば給与の年収を1,000万円とすると220万円の控除額が新たに差し引けることになります。
B地方税の問題など
ただし会社を作ると、「法人」という今までいなかった人が誕生するので、住民税の均等割りが新たに課税されるなど、いいことばかりでもありません。税務署に提出する書類も、所得税の確定申告書とは比較にならないくらい複雑です。
このように会社がトクか個人がトクかは、簡単に判定できるものではありませんが、経験的に言うと、前述のように年間の利益が1千万円に達したかどうか、というのが一つのラインのような気がします。スローガンは「儲けが大台に乗ったら会社にしよう!」ですかね。
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□□あれやこれや一口コラム□□
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[ある春の日]
花粉症の皆様、つらく長い春でしたね。ようやく楽になってきた今日この頃、春を満喫・・・と思ったら桜は散ってるし、暑くてもう夏かよ!ってな感じです。それでも暖かい春の空気を感じに調布市にある味の素スタジアムへサッカー観戦に行ってきました。ジュビロ磐田×FC東京。良いカードでしょう?日本代表ゴールキーパー川口能活のジュビロでのデビュー戦だったのですが、後半終了間際FC東京が1点を取りそのまま試合終了。見事首位をキープしたのでした。
気分いいねーってことで家に帰って飲み直し。つまみを作ろうと前日に買ってきたたまねぎの皮をむいたところなんと全体がぶよぶよと茶色く、腐っているではありませんか。確かに新たまねぎは水分が多いけど、それにしてもたった1日で腐るものでしょうか?スーパーに聞いてみようかな、でも持っていくのは面倒くさいと迷っていると夫がスーパーへ電話をしてくれました。
そちらの保存方法が悪いとでも言われるかと思いきや、申し訳ありません、すぐ代わりのものを持って伺いますとのこと。しばらくしてやってきたスーパーの方は同じ産地のものではまた腐っているかもしれないから代わりにと別の産地のものを買った分の5倍くらい持ってきてくださり、くだんのたまねぎを見せると、病気のたまねぎかもしれない、生産者に連絡して原因を調べます、こんなものを売ってしまい申し訳ありません、ととにかく謝られるのです。もしかしたら本当にこちらの保存のせいかもしれないのに一言もそんなことは言わないのでなんだかとても感心してしまいました。大きなチェーン店なので私1人ぐらい買わなくなってもたいした損害にはならないでしょうに。省みて自分はどうだろう、と考えてしまいました。本当の満足度はこんなところからなのでしょう。ブルーな気分は吹き飛んで、また買おうという気分になりましたから。
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□□今週の税金クイズ□□ 正解は次回発表しますねー。
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[問題]
吉沢さんは、自らが社長を務める吉沢製薬鰍ノ5千万円ほどの運転資金を貸し付けています。
通常であれば、年間数百万円の貸付利息をもらえるところですが、会社が業績不振なので吉沢さんは金利を受け取るつもりはありません。このような場合、税務上何か問題が生じるでしょうか。
@特に問題は生じない
A金利相当額の免除を受けたものとして、会社に法人税がかかる
B本来もらえるはずの金利に対して、吉沢さんに所得税がかかる
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□□先週の税金クイズの解答発表!□□
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[問題]
当社は今年で創立50周年を迎えました。これを記念してパーティーを催し得意先を招待したところ、出席した得意先よりお祝い金をいただきました。このお祝い金は、交際費に計上したパーティー費用から差し引いてもかまわないでしょうか?
@パーティーの出席者からもらったのだから、差し引いてかまわない
Aお祝い金は雑収入に計上し、パーティー費用は全額を交際費としなければならない
[正解]A
お祝い金は得意先からの好意によって受け取ったもので、パーティー費用を実費負担してもらったわけではありませんから、交際費勘定をマイナスすることはできません。
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