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□□今週の一言□□
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おはようございます。東京はあいにくの雨ですが、寒さも和らぎ春が感じられますね。私(齋藤)は先日厚手のセーターをクリーニングに出し、冬服を片付けました。でも、なぜかコタツだけは片付けることができませんでした・・・やはりコタツには魔物が棲んでいるのでしょうか?
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□□税務豆知識□□
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<ねじれの行く末を案じて・・・>
昨年12月に与党税制改正大綱が発表され、ニュースでは「ねじれ国会」などという言葉が飛び交う中、暫定税率ばかり目立ってしまいますね。個人的には、ガソリンが安くなること自体には賛成なのですが・・・
ここで素朴な疑問が。もし万が一改正法案が否決された場合には、税法はどうなってしまうのでしょうか?
現在の税法には、所得税法、相続税法、消費税法、法人税法以外にも「租税特別措置法」という法律が存在しています。租税特別措置法は時代情勢を考慮するための時限立法であるため、その条文の多くに「平成20年3月31日までに・・・」などといった期限が記載されており、必要があればその期限は延長されます。今回のガソリン税の問題も、この期限の延長をする・しないで荒れているのです。
毎年、税制改正法案には様々な内容が記載されています。今回も証券税制の改正、事業承継税制の改正など、ついつい新しい改正にばかり目がいってしまいますが、改正以外にも時限立法期限の延長が山ほど記載されています。
野党は暫定税率の据え置きに反対していますが、ここで問題なのは改正法案がその全体で一つの法案として取り扱われることです。暫定税率の据え置きに同意できないからといって今回の改正法案が否決されてしまうと、時限立法期限の延長も否決されることになってしまうのです。
今回の改正法案に記載されている時限立法期限の延長は、例えば、「交際費の損金不算入」や「少額減価償却資産の取得価額の損金算入」、「住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度の特例」の適用期限延長などです。あって当たり前のように感じていたのですが、これらは期限付きなのです。これらが今回で期限切れとなってしまうため、改正法案が否決された場合にはなくなってしまうのです。
いざとなったら修正法案も提出されるでしょうし、まさかそんなことはないと思いますが、来月には「30万円未満だから全額経費〜」なんて言っていられなくなる・・・かも?
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□□あれやこれや一口コラム□□
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<お勧め映画コーナー>
久しぶりのお勧め映画コーナー、今日は先日監督が急死したとのニュースが新聞に載っていて驚いた「イングリッシュ・ペイシェント」です。
これは、1996年に公開され、アカデミー賞の監督賞、助演女優賞(ジュリエット・ビノシュ)ほか9部門を獲得し、またゴールデン・グローブ賞の作品賞の栄光にも輝く、とても見ごたえのある作品です。私の好きな映画のなかで、5本の指に入ります。物語は第二次大戦下、飛行機事故で重症を負った英国人の患者(レイフ・ファインズ)が、自分の過去を看護師(ジュリエット・ビノシュ)に回想しながら語るという方法で進んでいきます。
第二次大戦下といっても、反戦映画というわけではなく、主人公のレイフ・ファインズがクリスティン・スコット・トーマス扮する他人の妻を愛してしまったという過去の純愛と、看護師であるジュリエット・ビノシュのインド人兵士に対する純愛と、二つの大人の純愛が描かれているまさに大人の恋愛映画です。原作のすばらしさ、出演者の演技力の確かさ、またカイロという場所や音楽など雰囲気もあいまって、映画全体を流れる空気感がすばらしく、大人の鑑賞にたえうる作品だと思います。この映画の監督が若くして亡くなったというのはとても残念です。私は、独身のときに映画館で見て、結婚してからもう一度見たのですが、結婚してからの方が胸を打たれました。不倫愛の苦しさ、また不倫される者の苦しさなどもなんとなく想像できるからでしょうか。別に不倫願望があるというわけではないですよ・・・とにかく、美しいレイフ・ファインズとクリスティン・スコット・トーマスが愛に苦しむ姿を見ていると、こちらも胸をしめつけられるようなんです!ああ、美しいってそれだけで罪なのね・・・
また、ジュリエット・ビノシュのインド人に対する純愛もなかなか素敵で、何より、患者と看護師がベタベタした関係ではなく、お互いに相手のことを思いやっている姿にも感動します。反戦映画ではないといいましたが、やはり戦争によって引き裂かれた愛ということを考えると、最後には、やはり戦争は憎むべきだという結論に達するのだということも感じます。とても切なく、決して心温まるとはいえないのですが、涙を流すとストレスが発散されるということを聞いたこともあります。もしストレスが溜まっている方、また胸がしめつけられるような恋愛から遠ざかってしまっている方は、ぜひ見てみてはいかがでしょうか。
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□□今週の税金クイズ□□ 正解は次回発表しますねー。
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[問題]
次のうち、実際に存在する税目はどれでしょう?
@ガソリン税
Aタバコ税
B印税
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□□先週の税金クイズの解答発表!□□
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[問題]
Aさんは、平成19年10月に賃貸アパートを建築し、完成後すぐに入居者の募集を開始しましたが、年末まで入居者がありませんでした。この場合、賃貸アパートの減価償却費を平成19年分の不動産所得の計算上必要経費とすることができるでしょうか?
@できる
Aできない
[正解]@
本問のように、いつでも入居できる状態に整備し、入居者募集の広告も出して入居者にいつでも引き渡せる状態にしているのであれば、その年中に入居者がなく家賃収入が計上されなくても減価償却をすることができます。
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☆今週号の編集責任者は 高橋英江 & 齋藤直樹 でした。
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