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□□今週の一言□□
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おはようございます。先日、5歳になる子供に運動会のかけっこの練習をさせるため、公園で一緒に走っていたら、足がつりそうになりました。「ママ、何歳?」と聞かれたら、いつも29歳!と言っているのですが、やはり体は嘘をつきませんでした。身も心も若くいるためには、普段から体を鍛えることが肝心なようです。
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□□税務豆知識□□
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<一時所得>
今年の北京オリンピックでは、水泳の北島康介選手、フェンシングの太田雄貴選手、ソフトボール女子の選手などメダリストの活躍は、素晴らしいものがありました。オリンピックのメダル受賞者には、財団法人日本オリンピック委員会(JOC)から、金は300万円、銀は200万円、銅は100万円の賞金が授与されます。そして、過去の当事務所の税金クイズに出題されたこともあるとおり、この賞金に所得税は課税されません。これは、租税特別措置法41条の8に「日本オリンピック委員会から交付される金品」には所得税は課さないと明記されているためであって、見方を変えると、例えば日本水泳連盟などJOC以外の団体や企業から選手に賞金が出されたら、受け取った選手たちは一時所得として所得税の申告をし、金額によっては税金を納付しなければなりません。
では一時所得とはどのようなものかというと、労働やサービスの対価、物を売った対価、また年金のように継続して受ける給付などのいずれでもない、一時の所得を指します。具体的には、生命保険の満期一時金や損害保険の満期返戻金、競馬の賞金、懸賞や福引の賞金、遺族が受け取った故人の未支給年金などが挙げられます。一時所得はあくまでもその年一時に受け取った収入を指しますから、生命保険金でも毎年継続して支払われる年金型の保険金は雑所得として申告します。また、公的年金の受給者に対し、生前未支給となっていた年金を生計を同じくしていた遺族が受け取った場合、それは相続財産ではなく、所得税の対象です。そして、これは自分が掛け金を支払い毎年継続して受け取る年金とは違ってこの時一回きりの受取ですので、一時所得として申告します。
一時所得の計算方法は、以下の通りです。なお、一時所得は給与所得などその他の所得と合算され、所得税額が計算されます。譲渡所得のように、一時所得だけに対する特別な税率などはありません。
一時所得=(総収入金額−収入を得るために支出した金額−特別控除額(最高50万円))×1/2
例)@保険の満期一時金1,000万円を受け取り、その保険の掛け金(保険料)が900万円だったとき
一時所得=(1,000万円−900万円−50万円)× 1/2=250,000
A亡くなった父の未支給年金60万円を受け取ったとき
一時所得=(60万円−50万円)×1/2=50,000
このように、一時所得の収入は50万円を超えなければ課税されることはなく、また、50万円を超えても全体が半分になりますから、税制の面では優遇されているといえます。
上述したように、一時所得とは、営利を目的としたり、労働の対価であったり、毎年継続して受け取るなどの性質を有しない、一時の所得を指すので、税負担が重くならないよう配慮されており、また、翌年の7月と11月に納める予定納税額の計算をする上でも一時所得の金額は除かれます。もし一時所得とすべきかわからない臨時収入があったら、個別にご相談ください。
さて話は戻りますが、国民の代表としてオリンピック大会に出場し、世界のトップ3に入ったということは確かにお金では買えない栄誉ですが、JOCの賞金をもう少し上げては・・・という気がします。
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□□あれやこれや一口コラム□□
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<自然大好き、洞窟に感動>
私(斉藤)は、今年の四月からバイクの教習所に通いなんとか免許を取得し、公道デビューをして気が付けば半年近く経ちました。仲間にくっついて後ろを走っているのも楽しいのですが、そろそろ自発的にどこか出かけてみるのもいいかな・・・と思い、友人を誘ってツーリングに行って来ました。
・・・とはいっても、高速を使って一日かけて遠くまで、というには少々不安でしたので、自宅から青梅街道一本でいける、かつ、ある程度山道を通りツーリングらしい雰囲気を味わえる、奥多摩の日原鍾乳洞という所に行ってきました。
日原鍾乳洞は関東では最大級の鍾乳洞だそうです。洞窟の中は年間を通じて気温が一定で、夏は涼しく冬は暖かく、全長800mの鍾乳洞で中は広く、全てを回るための所要時間は約40分。ちなみに、私はあらゆる場所で感動していたので、1時間近く洞窟の中にいました。
さすが洞窟と言うべきでしょうか。中に入ってからの高低差が半端ではありません。移動は基本的に階段、階段以外も坂道だらけの「洞窟」といった雰囲気を味わえます。行った日が暑かったせいもあり気温差が激しく、洞窟に入ると半袖では寒いくらいに感じ、自然大好き・スペクタクルな雰囲気大好きな私にとってはこれ以上に楽しいところはありませんでした。
この鍾乳洞に限ったことではないと思いますが、見所それぞれに名前がつけられており、入り口からしばらくは「世紀の断層」「弘法大師学問所」などといった大げさで壮大な名前がつけられています。しかし、しばらく奥に入り、看板をみていくと、「地獄谷」「三途の川」「死出の山」「さいの河原」なんだか物騒な名前が増えていきます。
なんだか不吉だなぁ・・・と思っている頃にたどり着くのが、「水琴窟」という場所です。この水琴窟という場所、少しだけひらけている広場なのですが、不思議なことに、琴を奏でているような音が聞こえる場所なのです。水滴の音が反響してこのように聞こえるそうですが、耳を澄ますと、キーン・・・という、本当に琴のような、琴とはちょっと違うような不思議な音が聞こえるのです。
水琴窟に感動しつつしばらく進むと、今度は「天井知れず」という、これはまた私の心を刺激する名称の場所にたどり着きます。名前のとおり、上をみても天井が見えないのです。洞窟だといっても、ある程度整備された、蛍光灯の明かりがある中で天井が見えない不思議といったら表現のしようがありません。もしかしたら本当に天井がなかったのかも?というくらいに天井知れずなのです。
更にしばらく進むと、凄く広い空洞、まさに大空洞といった場所に出ます。ここが「さいの河原」「地獄谷」だそうです。こんなに神秘的なのに何故こんな名前をつけるのか?という個人的な感想は置いておいて、中には石筍(せきじゅん)という地面から生えたつららのような鍾乳石があり、不思議な雰囲気を増大しています。後でパンフレットを読んでから知ったのですが、石筍が1cm伸びるためには130年もの時間を要するそうです。人間の一生は1cmにも満たないのですから、自然は偉大です。あぁ、これを知っていたらもっとじっくり石筍を見ていたのに・・・
感動を文章で表現するというのは難しいですね。ちなみに、私の自宅(杉並区)から奥多摩まではバイクで1時間半ほどでした。お金をかけず、かつ、そんなに遠出をしなくても楽しい場所はいくらでもあるようで、灯台下暗しを実感した休日でした。皆様も是非、近場の名所を尋ねてみてはいかがでしょうか。意外な感動があるかもしれませんよ。
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□□今週の税金クイズ□□ 正解は次回発表しますねー。
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[問題]
当社は、東京の港区に本店がある資本金1千万円、8月決算の法人です。先日、長野の温泉地に格安のリゾートマンションが出たため、社員の保養施設に使う目的で購入しました。この場合、リゾートマンションの所在地を所轄する県に事業税や法人県民税、市には市民税の納税が必要になりますか?
@保養施設で支店ではないので、納税は一切必要ない
A保養施設でも支店と同様に事業税と法人県民税、市民税の納税が必要
B保養施設で支店ではないが、法人県民税と市民税の均等割だけは納める
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□□先週の税金クイズの解答発表!□□
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[問題]
Aさんは父親から相続によって2,000万円の家屋と5,000万円の借入金を引き継ぐことになりました。Aさんは相続発生の2年前に父親から4,000万円の土地の贈与を受けていたため、生前贈与加算の規定により今回の遺産額に贈与を受けた土地の価格を加算して申告することになります。さて、この場合にAさんの相続税の課税対象となる金額の計算方法として正しいのは次のうちどちらでしょうか。
@2,000万円−5,000万円<0円 ∴4,000万円
A2,000万円+4,000万円−5,000万円=1,000万円
[正解]@
借入金5,000万円は債務控除の適用があるので取得財産の額からマイナスしますが、マイナスできるのは今回の相続により取得する財産であり、生前贈与加算の対象となる財産の額からはマイナスすることができません。
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☆今週号の編集責任者は 高橋英江 & 齋藤直樹 でした。
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